こんにちは。無理せず起業塾、塾長の阿部です。
今日も実際に無理せずに会った相談から、ちょっと話をしていきます。
仕事はそれなりに来ているんだけど、今一つ事業が安定しない。そんな方が増えてきています。
開業3年の魔の期間を過ぎたので、廃業するほどではないんですが、生きていくにはちょっと収益が少なかったり、安定していなかったり。
そうしてこんなことになるのか?そしてその対策を考えていきますよ。
1、魔の3年間は、行政書士なら乗り越えることは難しくない
さて、3年で廃業が8割というデーターがありますが、その生き残った行政書士の2割のうちで、更にきちんと自営業として生計をたてられている人となると、さらに減ります。
というのも、行政書士は、業務が幅広い分、お金にならない業務等も多く、言い方を悪く言うと他の法律業がお金にならないので扱わない分野のカバーという役割もあります。
これは結構、他士業の稼いでいる先生からなんかも、『できればその業務は、行政書士がいけるんならやってほしい。ぶっちゃけお金にならないし…』という話を聞くこともあるんですね。
弁護士さんからなんかも、『うーん。それは紛争になってないから、行政書士さんがいっちゃってくれた方が、私たちも助かるし、依頼者の人も報酬が一桁減るから、助かると思うんですよね。本音を言うと』なんて話もお酒の場では聞いたりもします。
つまり、他の士業が、お金にならない!これは手間がかかりすぎる!そういう風に感じた仕事のケアーの役割も行政書士はあるわけです。
まぁ、これが、グレーゾーンがなくならない理由なんだと思うんですがね。
だから、仕事はいくらでもあるんです。問題はそれが収益につながりにくく、しかも手間がかかることが多いということなんですね。
2、誰でもをお客さんにしている事務所は、厄介な案件が多く舞い込む
さらに、お客さんをきちんと選ばないと、行政書士は、面倒な案件に巻き込まれやすいです。
というのも、お客さんですが、請け負っていいお客さんと、請け負っちゃダメなお客さんがいるんですね。
その一つの基準が、何のために行政書士事務所を活用したのか?
- 時間を省略したいから
- 手間を省きたいから
- プロにやってもらって安心を得たいから
こういう風な、前向きな気持ちでの依頼者であれば、喜んでお仕事をした方がいいのですが、
- 本当は自分でやったんだけどうまくいかなくって、それでしぶしぶ
というようなマイナスの感情での依頼。こちらの方は、トラブルになる可能性が高いです。
というのも、こういうパターンは、行政書士への経緯がなくって、仕事を依頼してやってるんだぞ。ぐらいの雰囲気で来る方が多いからですね。
そういう方を相手にしていると、お金にならないしかもトラブルが多い。下手すると最終的に非弁行為の分野に踏み込まされる可能性もあります(だって、こちらのことを考えてくれてないんですから、そんなのバレないよ!とか言ったり、弁護士費用なんか出せねぇよ!と、言ってくる可能性もあります)
ここで難しいのが、行政書士法の11条『行政書士は、正当な事由がある場合でなければ、依頼を拒むことができない』これに縛られて、依頼を断れない状況になってしまわないかです。
ただ、この条文ですが、しっかり見てくださいね『正当な事由がある場合』は断れると書いてあるんですね。
ということで、『信頼関係を維持できない依頼者』との契約は、結ばずに、断るのも大事なんですね。
そうしないと、こういうお客さんばかり相手にする事務所になって、負担は増え売り上げがどんどん落ちていくことになります。
社会正義も大事ですが、営利企業だということを、忘れてはだめなんですね。
3、社会貢献に酔っていて、値段を上げられない
そして、こういう人に見られる共通した傾向が、『人の役に立っていることでうれしくって、それに対する対価をもらうことに罪悪感を感じている』というところ
私もそうだからわかるんですが、依頼者に感謝されるとうれしいですよね。
本当にうれしいです。ですが、それが、報酬の代わりになるなんてことは、あり得ません。
ついつい、感謝されて心が満たされるので、お金なんかでは買えられない満足感がある。それに喜びを見出し、どんどん困っている人を救う。でも、自分もどんどん貧乏になっていく。
確かに美談ですが、さて、あなたが食えなくなったら、そのあなたを誰が救うんですか?
さらにいきましょう。
あなたが今まで守ってきたその依頼者たちは、あなたが廃業することで、路頭に迷うことになるんですよ?
もっと行きましょう。
あなたがもし有名になって、活躍していたらもっとたくさんの人があなたのその素晴らしい正義心や、思いやりで救われていたかもしれないのに、あなたはそれを放棄したんですよ。
…ということになるんですね。
私も正直、お金にあまり興味はありません。生きていければいいやくらいの感覚で、やっていますが、それでもいただくものはきちんといただきます。
そうしなければ、事業が維持できないのはわかってますし、事業が維持できなければ、自分の家族も、自分のお客さんも不幸になるのが分かっているからですね。
それで批判してくるような人がいても、私は気にしません。だって、私にも守るべき正義がありますから。
ところがそこまで、覚悟が決められないので、目先の満足感に浸ってしまう。これではやっぱりなかなか目が出ません。
4、仕事量ではなく、質と価格できちんとカバーできるように切り替える
結論としていってしまうと、こういう状況の事務所さんは、まずは、値上げをしていくしかありません。
無料相談はもうやめましょう。もしやりたいのであれば、手間のかからないチャットでの相談や、月一回の相談会のように回数や方法を区切ってください。
いつでもできる無料相談ほど、自分の仕事の邪魔になるものはありません。
あとは、『労働量=収益』という考え方を変えること。確かに、具体的に体を動かさずに、お金を頂くのは罪悪感があるかもしれませんが、そうではないんですね。
たとえば、会社の社長さんも、従業員を使って稼いでますよね?
自分が動くのではなく、他の人を動かして仕事をしているわけですね。
それと同じ考え方なんですね。
さらに、経営となると、勉強している時間や、仕事をしていない時間の事務所の維持費も全部報酬に含めなければなりません。
実労働分だけをもらうという発想では、いつまでたっても赤字です。
でも、ただ値段を上げただけでは、お客さんは来なくなります。そこで大事なのは、値段を上げたことでも、満足感が上がるような商品を作り上げることなんですね。
ということで、他にも原因がありそうですが、今日はここまでにしておきましょう。
上手くいかないのには必ず原因があります。
その原因を解決させていくのが、結果を残す早道ですよ。
そして、私はそういう協力をするのがお仕事なんですね^^
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