こんにちは。心豊かな働き方を一緒に作るお坊さんの阿部浩明です。
無理せず起業塾、よろしくお願いいたします。
さて、ということで、無理せず起業塾の新しいスタンス。というか、開設当初に私が強くかなえたいと思っていたスタンスにたどりついた無理せずですが、皆さんも自分のコンセプトをしっかりと大事にしてくださいね。
最初は、どうしてもお客さんに合わせる必要があります。
それはあなたがまだ実力が足りないから。そして、現実が見えていないからです。
ですが、いつまでもその状態を続けていくということは、あってはならないことなんですね。
はっきり言いますが、私が見ていると経営者の多く、特に自分で事業を立ち上げたばかりの方は、自分で自分をいじめる傾向があります。
というか、自分であえて不幸な選択をする人が多いんです。
そんなに難しく考えずに、そんなに気負わずに、そんなに自分から損をする選択をせずに、そんなに…ということを平然とする人が多いです。
もう一度言います。あなたが自ら不幸になる選択肢を選んでいる。そういう心理状態なんだと忘れてはいけないんです。
そしてその根底には、「自信のなさへの言い訳」というものがあります。
私がよく生徒さんに言うのですが、「自分の言い訳で価格を下げるなんてお客さんに失礼」です。自分で自分を不幸にする選択しかできない人に、お客さんなんて来ません。
いや、来る場合もあるのですが、そういう方に集まってくるのは、あなたのその弱さに付け込んでくる人なんです。
正直、開業したてのあなたは、ベテラン経営者から見るとカモでしかありません。
そんなカモのあなたを、救い出してあげることができるのはあなた自身。
つまり、あなたが、自分をいかに大切にして、自分を正しく評価できるかなんです。
実際見てください。有名な経営者。特に創業者さんは結構自分の評価が高いですよね。それが虚勢であったとしても、自分自身を奮い立たせて価値を高くしているんです。
そして、何よりも自分を大切にしていますし、それができるので、自分の周りの人も幸せにできます。
その一方で、自信のない中途半端な状態の方は、自分を不幸にするだけでなく、周りの人も本当は不幸にしています。
自分が幸せになる気がない人は、ほかの人を幸せにできません。
それは、本当の意味でほかの人を幸せにできる心のゆとりがないからです。
これは、価格設定にも出てくる現象。
本当の意味で、お客さんも幸せにしたい経営者の方は、会社をつぶすとお客さんが不幸になるのを知っているので、自分の会社の利益にならないことはやりません。
お客さんのためという口実で、その場限りの親切をして、自分はいい人になったような気になっているのはこれは、本当の意味でお客さんを幸せにしているわけではないと言っているからです。
その一方、その場は多少嫌われてでも、しっかりとお金をいただき、それでも満足してもらえる勇気を持った人は、しっかり会社を続けられるので、お客さんを長く幸せにできます。
そしてそのおかげで利益が伸びれば、従業員や、仕事のパートナー、そして、地域の人が幸せになります。
経営者は、きちんと正しい報酬をもらうことで、たくさんの人を幸せにできるんです。
それがわかっていれば、自分が安い報酬で利益が出ないような仕事をしていることが、いかに愚かなことかわかるかと思います。
そこに気が付くのは重要なことなんですね。
もちろん私も、そこに気が付くのが遅くなり失敗をしたからこそいうんですがね(笑)
あなたは価格を安くすることが、目先のお客さんを幸せにすることと思いこもうとしてませんか?
そんな人のことを昔中国では、「婦人の仁」と呼んでました。今この言葉を使うと差別だといわれそうですが、そういう言葉があるんですね。
これは、中国の漢王朝をつくった劉邦に対し、その部下の武将がライバルの超優秀な将軍を評価して言った言葉。その場限りのやさしさはものすごいが、それは表面上のやさしさに過ぎない。
本当の意味で、ほかの人の幸せを考えているのは、その場で嫌われてでももっと大きな目線で物事を見て行動できることが重要だ。
きっとそう伝えたかったんです。
これは経営者も同じ。嫌われたくないとおびえてお客さんからお金をとれない人は、「婦人の仁」で終わってしまう人です。
項羽が優秀な人材で、一度は天下を取ったのにその後劉邦に天下を取られ殺されてしまったように、あなたもいかに優秀でも、このままでは、誰かに飲み込まれてしまいます。
そうならないように、勇気をもって、しっかり報酬をもらってくださいね。