【随筆】あなたは全部を頑張ろうとしてないか?諦めを覚えるところからあなたの不安は解消する!

こんにちは。玄徳庵塾長のこうめいです。

このコーナーは、玄徳庵の塾長であるこうめいが、新しい令和という時代を生きていくうえで、皆さんに伝えていことをつらつらと書き記していくエッセイのコーナーです。

皆さんがこの生きにくい世の中をちょっとでも、勇気を持って生きられるように。

普段の起業塾とはちょっと異なる記事を書いていければなと思っております。

最近気になっているのが、芸能人の方の自殺報道の多さです。しかも、仕事がうまくいってなかったなどという悩みを抱えていた人たちではなく、周りから見ると幸せそうに見えた人たちが命を絶つケースが派生しています。

私も起業塾という教育機関を経営しているお坊さんですので、実は頑張り屋さんほど、ある日突然ぷつんと、生きる気力がなくなってしまう。そういうことがあることはよく知っています。

世間的に成功しているように見える人というのは、それだけ自分に鞭打ち頑張ってきた人が多いので、外からはわからないような悩みを抱えこんでしまっていることが少なくないんです。

実は人生を送るうえで、成長には何回か壁が存在していると思っています。

まずは、自分が必死に何かに向けて頑張れるようになるための壁。

ただ生きていくことはカンタンですし、誰かのせいにして生きていく方がカンタンですが、それを自分の強い意志で変えていく。そうやって自分の殻を破り、宿命を変えていく。自分で作り上げていくために越えなければならない壁です。

この壁を乗り越えるのが、学生時代から求められることで、受験や就職、部活動など、いろんなことを通じて、壁を破って自分の運命に向かっていく努力というのをしなければならない時期なわけです。

ところが、この壁を乗り越えてみると、今度はあること気が付かされます。

それが、自分の努力ではどうにもならない天命というものがこの世の中には残念ながらあるということです。

中村天風氏という哲学者さんがいらっしゃいましたが、彼の言葉を借りると、運命には2つのものがある。1つは宿命で、これは努力して変えることができるもの。そして、もう一つが天命で、これはどう頑張っても変えることができないもの。という風に表現されています。

たとえば、時代のうねりや、自分の身体的特徴、生まれた年齢などは、残念ながらどうにもできない天命としてある程度受け入れる必要があります。

過去の歴史を振り返っても、生まれるのが早すぎた天才。というのが何人もいます。彼らは、努力し才能を開花させましたが、その才能が時代の流れと異なるものだったので不運に巻き込まれてしまったりしています。

それがいいことなのか悪いことなのかは、別として、そういうどうにもあらがえないものというのがこの世の中にはあるんだということを知る必要があります。

特に、私がサポートしている起業塾の生徒さんたちのように、「努力して独立して経営者」さんは、自分の努力で自分の人生を切り開いてきてしまったので、余計に、自分の努力で今の不幸や、ナインもかもを変えられると勘違いしてしまうことも多いんです。

かくいう私も20代のころ、起業したての時は、そういう思い込みで、無理をしすぎて、自分が生きている価値すらわからなくなり、どん底を経験してしまったことがあります。

自分の力でどうにもできないことがある。

でも、それでも、努力すれば何とかなるんじゃないかと、がむしゃらに上ってしまったが故の辛い悲しみを経験してしまったわけです。

天命にあらがおう。あらがおうと、必死にもがけばもがくほど、人生は狂いだします。

宿命にあらがうのは、あなたが幸せになる方法としていいことなんですが、天命にあらがうのは、一人の人間ではやはり難しいものなんですね。

だから、負けを認めて受け入れる心を持つというのが、次の段階の壁になるんです。

負けを認めるというのは、自分を否定するということではありません。

カンタンに言うと、「まぁ、いっか」と、自分自身を許してあげるということなんだと私は思っています。

宿命に立ち向かわずに、最初から、「まぁ、いっか」とやってしまうのはダメですが、宿命に立ち向かって、天命とぶつかってしまった人は、それまでの自分の努力を認めてあげ、許してあげ、受け入れてやらないと自分が壊れてしまいます。

今の世の中ですが、科学の発展により、天命までも人間が変えられそうな錯覚に陥ってしまっている人がたくさんいますが、残念ながら天命は替えられないんです。

どんなに完ぺきにしても、どんなに論理的に考えても、どんなに努力しても変えられないものというものはあります。

たとえば今のコロナ禍の時代に、過去の時代に戻ろうと必死に努力しても残念ながら、それは不可能です。

すでに動いてしまった時代を戻そうというのは、誰にもできないことなんです。

だから私たちは、時代の流れを受け止め、その流れに流されながら、新しい宿命と戦い続けるしかありません。

それを繰り返すことしか人間はできないからです。

だから、あきらめること。というのを私達はある程度覚える必要がありますし、あきらめる勇気を持つことも必要です。

流れに逆らい、こんなはずじゃない。こんなはずじゃない。そんな風にあらがい続けていると、あなたの心も体もボロボロになってしまいます。

大きな流れには逆らわず、流されながら、自分のなすべきことを成しえていけるように努力する。

そういう生き方をぜひ身につけていただけるとうれしいなと思います。

 

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