こんにちは。玄徳庵の阿部です。
さて、行政書士向けの情報を今ブログでまとめています。ある程度書きたまったところで、まとめページに整理していくので楽しみにしててくださいね。
さて、今日は行政書士が実務で使っている自分がやったことがない業務にチャレンジするときの3つのやり方について話をしてみます。
1、王道の役所などの関連機関への調査
行政書士の仕事の8割は私はいろんな人に教えてもらうことで成立していると思っています。
というのも、許認可なども経験値がたまれば確かに自分の経験だけでできる部分はたくさんありますが、それでも、役所事のローカルルールが必ずあるので、事前に役所に根回しすることが大事です。
根回しというのは、『今回こういう許認可をとりたいのですが、こうこうこういうやり方で問題ありませんか?』という確認を担当にしておくということですね。
正直、めんどくさいかもしれませんが、その役所とのやり取りのストレスを回避するために依頼人は行政書士にお金を払うわけですから、それを自分も嫌だからやらないって、あり得ない話です。
ということで、役所の人と連絡を密にとりながら、情報交換していくというのが行政書士の役割なんですが、これは、初めての業務でも同じです。
役所に行くと、手続きのマニュアルや、役所のHPなどの書式例などがしっかり掲載されていることが多い行政書士業務。
その業務の情報などをすべて読み込んで確認したうえで、担当役場に訪問したり電話したりして、こういう手続きでいいか?こういう文面で問題ないか?という確認をしながら、先輩たちは実務経験を積んでいます。
たまに役所に怒られる人がいるようですが、それは、事前準備不足が原因が多いようで、さすがにHPやマニュアルに書いてあることすら読んでいない。または、その業務に関係ある法律すら読んでいないとなると、お話になりませんので、それはしっかり勉強してから、役所に質問に行きましょう。
役所の人と仲良くなると、長く行政書士を続けていくうえでメリットも多いので、間違っても役所の人に偉そうにしたリ、傲慢な態度をとらないようにしてくださいね
2、先輩と一緒に仕事をさせてもらえ!共同受任
行政書士の新人さんの中には、行政書士の先輩や専門性の強い行政書士があなたのために時間を割いて業務を教えてくれると思っている人がいますが、そんな甘い考え方をしていると、すぐにあなたは廃業します。
行政書士はそれぞれが独立経営。つまりライバルです。
ライバル同士が手を組む時は、そこに必ず『利益』があることが条件となります。ここをおろそかにして関係を続けると、『憎しみ』が生まれ仲の良かった事務所同士が壮絶な戦いを繰り広げるようになるなんてこともありうるんですね。
この『利益』なくば人は動かないということをシビアに考えられてない人は、お金にルーズだったり、人の信頼を裏切ったりしてしまう傾向があるので、距離をとらなければならない人になります。
さらにそういう自分勝手な言動をしている人は、業界内で悪いうわさがあっという間に出回り、ブラックリスト化されてしまいますので要注意です。
先輩行政書士ははっきり言ってかなり忙しいです。仕事で一杯一杯です。その貴重な時間と知恵を借りるのに、お金一つ払えないのではやはり信頼はされませんよね。
この世の中で価値のあるものは『時間』と『信頼』です。それをお金という対価で買い取って貸していただいているということを忘れないようにだけ気を付けてください。
では、新人行政書士などが先輩や専門家の『利益』をどう提供するか?その一番わかりやすい方法が『共同受任』になります。
お客さんからもらった相談を、自分が信頼できる行政書士に持っていき、共同受任をしてもらいます(もちろんお客さんの許可も取ってね)。
その上で、お客さんからもらえる報酬は自分が勉強料として先輩行政書士に全部払うくらいの覚悟でいった方がいいです。ここでケチってしまうと、せっかくの善意の先輩行政書士さんが、「馬鹿にされた!!」と怒って敵に回る可能性があります。
先輩行政書士の鬼ではないので、それぐらいの心構えを見せてもらえれば、いろいろと教えてくれますし、かわいがってもくれるようになります。
そうすれば、後々、その払ったお金は楽に回収できるだけの知恵やテクニックを学ぶこともできるので、実務講座なんかに出るよりもよほど実力が付きますので安い買い物です。お金は使って信頼を増やすという大事な考え方を身につけてくださいね。
ちなみに、利益というのは、お金だけではありません。利益というのは、相手への経緯でもあるので、しっかりと先輩行政書士などにお金に変わる敬意を表明していると逆に仕事が回ってくることもあります。
私も現役行政書士時代、仕事が一人では手が回らなかったので、玄徳庵のOBさんたちと一緒に業務をやることが多かったです。そんなときも浮かんでくる名前にランキングがどうしてもあります。
一番最初に名前が浮かぶのが、『その業務にふさわしいプロの行政書士』そして次に浮かぶのが、『私たちに敬意をしっかり払ってくれていた行政書士』の順ですね。
その上で、業務の難易度やお客さんの希望などを踏まえて、どの先生に共同受任してもらうかなどを決めてました。
今回は、そんなに難しくない案件だし、私もサポートに回れるから、いつも一生懸命な〇〇さんに回そうかな~。なんて人間ですから、感情が動いたりするものです。
だから、玄徳庵のOBさんたちは初めての業務を私の事務所からの発注でやった方が結構います。
逆に玄徳庵の旧サロンで、メンバーさんにタダで情報を聞きまくって、自分がその情報で自分だけ稼ごうとしていた行政書士はそれがばれて、出入り禁止どころか、玄徳庵のネットワークで危険人物に認定されてしまったので、バッサリと人脈を失うことになりました。
先輩に協力してもらうときは、その先輩を敵に回さないで味方につける。そのためには、先輩に敬意をしっかり表明する。『利益』をしっかりと先輩に渡す。などして、共同受任を受けてもらい、仕事を教えてもらうのがおすすめですよ。
3、短時間でおおざっぱに情報を学べる実務講座
そして、新人行政書士さんに人気なのが実務講座です。
ただ、私の中では、新人行政書士さんは実務講座はあまりお勧めしません。というのも、そこで学んだ知識の8割は使いこなせないからです。
学ぶときには、70%の知識が理解できている情報を学ぶのが一番効率よく、実務講座などを受ける前の契約書の書き方やその他基本的な役所への問い合わせの方法や、役所の管轄のイメージなどしっかりと頭に叩き込んでいる状態でなければ、せっかくのいい情報も、使いこなせないで終わります。
実は実務講座って、新人さんよりも中堅さんの方が役にたつ情報が多く、せっかくお金に時間にとかける割には効果が薄かったりします。
だから、ある程度1と2でしっかりと頑張ったうえで受講するのがおすすめで、いきなり実務講座から入る人ほど、『六法全書を読まない』『役所のマニュアルを読まない』で、その実務講座の情報だけ信じて業務をやるので、とんでもないミスをしたりします。
残念ながら、人は学びの場では、自分に都合のいい情報しか覚えていないことが多いので、どんなにいい実務講座でも、大事な話を聞かずに、自分に都合のいい解釈をして仕事に取り組んでしまうのが新人行政書士にやってしまうミスなんです。
だから、私個人としては、実務講座は経験値がある程度できてから学ぶ場だと思っています。
その他、いろんなところに実務のヒントはある
それでは、最後に、今まで行政書士の実務そのものについて話をしてきましたが、何よりも大事な実務の勉強を話します。
それは、市販の本を3冊購入して読むことです。
具体的に言うと、
1、その業務に関する専門書
2、その業務に関する一般図書
3、その業務のお客さんの業界が分かる雑誌や本
この3冊です。この本を読んでおくことが非常に大切になります。
案外実務書の難しい本は読んでいても、一般向けの図書を読んでいない人が多いんですが、お客さんの悩みは、一般図書の中に答えがあります。
その答えがほしくて依頼をしてくることが多いので、まずは一般図書を読んでおく必要があるんです。そのうえで、専門的な知識があれば、第2の手第3の手が浮かぶので、プロとして通用するようになる実力が付きます。
さらに、本当のプロというのは、自分の業界の知識だけではなく、お客さんの業界の知識を誰よりも知っている必要があります。
たとえば、相続の業務をやってますというのに、お寺の業界も葬儀業界も知らない。お年寄りの悩みも知らなければ、介護業界の知識もない状態で、信頼なんてつかめません。
外国人関連でも、中国人のサポートをするなら中国の知識は当然あった方がいいですし、中国人が日本で暮らす苦労なんかも知っておかないと本当の意味での実務はできません。
だから、この3種類を意識して情報集めするのが大事なんです。
これらの3冊の本を意識して読みながら、しっかりと勉強していけば、実務講座などに出なくてもしっかりと一人前のプロになれますので、頑張って勉強してくださいね。
玄徳庵で自分の未来をしっかりと思い描いて経営を軌道に乗せたい方はAクラスがおすすめですよ
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