行政書士は法律を振りかざすのではなく、お客さんの不安を和らげるのが仕事だと気が付いたときの話【コラム5】

こんにちは。あなたとあなたの会社の成長を妨げる棘を抜くコンサルタント玄徳庵のこうめいです。

さて、本題に入る前にですが、ちょっとお知らせです。

玄徳庵ですが、YouTubeチャンネルの配信を復活します。今までと同じチャンネルですが、ニックネームが変わったのでチャンネル自体のコンセプトも変わりました。

まずは、このブログとYouTubeの配信内容の違いなんですが、

  • 授業としてしっかりと内容を練って配信するのがYouTube
  • みんなの体験談や日常の活動報告や小さなお知らせなどはブログ

という形で配信しようともっております。

もうちょいわかりやすく言うと、玄徳庵のことをあまり知らない方はブログを読んでいただいた方がいいと思いますし、玄徳庵をすでに知っていて応援したい!という方はYouTubeの方がお勧め。

そんな感じで見てくださる方の想定を分けて配信していきます。

まだ、YouTubeでは、玄徳庵の紹介動画をしばらくあげますので面白い内容ではありませんが、徐々に私の友達の士業さんたちに声をかけながらコラボなどもしていく「濃い感じ」のチャンネルになっていくので、興味ある方は登録お願いします。

玄徳庵のYouTubeチャンネル「経営者のための刺抜きコンサルチャンネル」はこちら

それでは今日の本題です。

今日は私の体験談なんですが、私が行政書士になりたての頃は、行政書士の業域に関する紛争が各地で勃発しているタイミングで、今よりそのあたりがギスギスしていました。

行政書士会が商業登記だけできるようにしてほしいと主張したり、行政書士に90万円以下の裁判をという人がいたり、司法書士さんや弁護士さんなどからもいろんな主張があってごったごたしてたんですよね。

で、その領域に間違って踏み込んだら逮捕なわけですから、新人行政書士の私はめっちゃ怯えていたんですよ。

だから、行政書士の仕事以外はしちゃいけないんだ。なんていう風に最初の最初は凝り固まって考えていたんですね。

そういう考え方から早い段階で解き放たれたので、何とか8年行政書士をやることができたんですが、そのきっかけはお客さんから教えてもらったんです。

私のお客さんはとてもいい方で、私を信頼していろんな相談をしてくださいました。

お金にならない相談も多かったんですが、頼られていることが非常にありがたく、私も行政書士としての自信を少しづつですがつけることができたのは、このお客さんのおかげです。

で、このお客さんからあるとき電話がかかってきたんです。

「阿部さん!申し分けないんだけど一緒に役所についてきてくれませんか?」

特段書類などを作ったわけではないんですが、どうも役所に苦手意識があったそのお客さんは、役所の方が言う話が理解ができないといけないからと、私を呼んでくれたんですね。

うーん。役所の話を聞きに一緒に行くって、行政書士業務なのか???

そんな疑問をもちながらも、お客さんのところに行って一緒に役所の話を聞きに同席し、お客さんと役所の方の通訳みたいな感じで、お互いが意思疎通ができない部分の間に立って

「この言葉はこういう意味なんですよ」

という風に、役所の人の言葉でお客さんが首を傾げた言葉をわかりやすく説明して、お客さんに伝えながら、役所の人に「そういうことでいいんですよね」と確認をとったりしてやり取りの補助をさせてもらったんですね

そんなやり取りが終わり、無事にお客さんと役所との話し合いが済んで、帰り道に、

「いや~。阿部さんがいなかったら、何もわからないで大変だったよ。一緒に来てもらえるって聞いたから、今まで放置していた役所への相談も行く勇気が出たし。ありがとう」

と言われたんですね。

私からすると、役所にただついていっただけという気持ちでこんなんでいいのかな?なんて当時は思っていたんですが、この時に、「は!」とさせられます。

行政書士=法律書類を作るのが仕事。そう思い込んでいたけど、行政書士はそもそも、お客さんの不安を解消するのが仕事なんだ。

そうなのであれば、他の法律で禁止されていないことは、お客さんのためになることであればしていいんじゃないか??

というごくごく当たり前のことに気が付かせてもらえたんですね。

そして、私が横にいうるだけで安心してくれる人がいるのであればと、法律上問題のない範囲で、同席できるときは同席をするようにやり方を変えました。

すると他のお客さんからも、一緒に弁護士事務所に来てほしい、一緒に銀行に来てほしい、などなどいろんなところに呼ばれるように。

お客さんと一緒にとことこ行って交渉ではなく、お客さんと相手方の通訳として、同席をさせてもらう。

当然ですが、交渉は禁止なので紛争相手との席での同席などはしちゃだめですが、弁護士さんへの依頼の時や銀行さんとの手続きの時の同行などは交渉じゃありません。

それに可能な限り、相手方にも許可をとって同席するようにしていました。

行政書士が一緒に行くと相手の人にも嫌がられるかななんて思いましたが、実は銀行さんや弁護士さんなんかでも、お客さんとのやり取りで苦戦している方も多く、お客さんにわかりやすくかみ砕いて説明をする私がいるのはありがたがられることが多かったです。

もちろんこうやってお客さんとの同席などで時間を費やすると、効率の面ではとても悪く、それよりも書類を一生懸命作りまくった方が金になる。

そういう事務所の方針もよくわかります。

私自身も、だんだん事業の後半になってきたら、手が回らなくなり、お客さんと一緒にどこかに同席して、お客さんのケアをするということをしなくなってしまったんですが、今振り返るとそれがよくないことだったなと思う時があります。

私みたいな行政書士の場合は、「お金を増やす」ことよりも「人と触れ合うこと」の方がエネルギーになるんですね。

それに気が付かずに、他の行政書士さんに負けないように競争社会に自分から突っ込んでいき、人との触れ合いを減らしてしまった。それが行政書士へのモチベーションを極端に下げてしまった理由の一つだと今思ってます。

行政書士といっても人それぞれの行政書士像があっていいんです。

どうしても、このSNS発達の時代。これこそが成功像だ!!という姿を見せる人たちがいて、その波にのみ込まれがちなんですが、それはその人の成功像であって、あなたの成功像ではありません。

もちろん生活できるだけの稼ぎは必要ですが、ある程度生活できるだけ稼げているなら、そのほかの方針は「法律と倫理」に反してなければあなたの自由でいいんです。

それが自営業であり、自分が経営者になる醍醐味。

周りの先輩の成功像に飲み込まれずに、あなたらしい生き方をぜひ、行政書士という資格を使って構築していってくださいね。

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経営者さんの成長を妨げる棘を抜く『刺抜きコンサル』を自称する教育者(コンサルタント)。20代の時に行政書士事務所所長・学習塾講師を経験し、本当に悩んでいる人の悩みを解決したいと曹洞宗のお坊さんになった変わり者。見た目が厳ついけど「カプセルトイ」などかわいいものが好き

 

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