行政書士は食えない?行政書士が他士業に比べて経営上不利なポイントを教えてください!

こんにちは。信頼集客の伝道師。玄徳庵のこうめいです。

行政書士試験が近くなったからか、行政書士さん向けの記事にアクセスが集中していますので、改めて私の8年間の経験を通じて感じたことなど行政書士についての話をまとめていこうと思います。

今日話をするのは、行政書士が他士業に比べて経営上不利なポイントについて。

行政書士は他士業に比べて廃業しやすいとよく言われます。その理由を仕事がないからという人がいるんですが、仕事自体は有り余るくらいあります。

実際長く続けている行政書士事務所は、人手が足りずに、悲鳴を上げているところも少なくないんです。玄徳庵にもそういう行政書士さんがいらっしゃいます。

だから、まずは行政書士は仕事はないというのは間違えだと肝に銘じてくださいね。

その上で行政書士引退の理由は、以前このブログで書きましたので見てみてください。

さて、それでは今日は行政書士制度上の弱点について話をしていこうと思います。

行政書士が他士業より経営が難しいといわれるのは、きちんとした根拠があります。そしてその根拠をしっかりと潰せば、逆に可能性が広がるというおもしろい資格です。

税理士さんなどに、行政書士は立ち上げが難しい分可能性がいろんなところにある資格でうらやましい。なんて言われたりすることもしばしばです。

ということで、立ち上げさえ乗り越えられれば面白い資格なんだと自信を持ってもらったうえで話に入っていきますよ。

乗り越えポイント1、行政書士自身が自分の仕事が分かってない

あなたは私に何をしてくれる人ですか?

と聞くと、残念ながら答えられなかったり、行政書士会が一般論として出しているようなパンフレットの言葉をそのまま返してくる人が多いのが現実です。

残念ながら、そういう人は自分の行政書士という仕事を自分の言葉で語れるまで落とし込めていない。つまり理解できていないということになります。

こういう人は当然お客さんに不安を与えますし、お客さんが選びたいなんて思いません。

士業は自分自身が商品という先生業の代表格です。先生業というのは知識を売っているようで実は、知識を提供している人の魅力や信頼を売っている。ということに気が付くのが大事です。

だからこそ、自分自身の魅力を高める必要があるんですが、一つ気を付けるべきことは、「人柄がよくても商品の魅力を伝えられなければ仕事は来ない」ということ。

要するに、「人柄」+「商品の魅力」にあなたの行政書士という権威が合わさって初めてお客さんはあなたを選ぼうと思うんです。

ということは誰よりも、自分の商品の魅力を自信を持って自分の言葉で語れなければなりませんし、それはつまり、自分自身が行政書士のことを深く知り、行政書士に誇りを持ててなければできないことになります。

この点悲しいことに、行政書士の一定数が、「他士業に劣っているという謎の劣等感」や「行政書士資格に関する嫌悪感」を持っている人がいて、行政書士は踏み台だ~。司法書士へステップアップ!とか、社労士へステップアップ!!みたいに言う人たちがいます。

私からすると、自分が苦労して取得した資格を卑下する意味が解らないのですが、そういう人は、司法書士をとっても次は弁護士だ!!といったように一生自信を持てないで終わります。

その一方、行政書士に正しい誇りを持っている人は、他士業の人とも堂々とプロとして敬意を払い合いながら協力もできますし、そうなると信頼されるので必然的に結果が出てきます。

ところが、さっき言ったように、行政書士に誇りを持てない人がどうしてもいるようで、そういう人たちがマイナスの情報を出すので、それに振り回されることになりやすいんです。

だから、そんなものに振り回されないように、あなたがしっかりと自分自身に、そして行政書士に誇りをもって、自信をもって仕事の説明をできるようになればお客さんはあなたを必要としてくれるんですね。

乗り越えポイント2、単発業務の多さに震える

さて、それでは今度はお金の面から見てみますね。

先ほども言いましたが、行政書士の仕事はたくさんあります。最近で言うとコロナ禍の補助金申請などもそうでしたし時代ごとに、いろんな仕事が生まれるのが行政書士の特徴です。

その一方、時代ごとに流されるということは、常に新しい仕事にアンテナを張りどんどん新しい仕事をつかんでいかなければならないという宿命を負っています。

私は税理士と比較して、行政書士を「狩猟民族」。税理士などの他士業を「農耕民族」と呼んでいます。

税理士は、顧客が稼げていないときから税務を通じてサポートすることで、そのお客さんがどんどん育ち、より高い顧問料を払ってくれるようになり、収益が上がっていく仕組みになっています。

行政書士は、届け出一つで仕事が終了になるものが多く、そのあと継続的につながることができるかどうかは、行政書士制度以外での工夫が必要になってくるんです。

ここがかなり大きなポイントで、税理士さんは顧問契約が月1件増えれば、毎月収益が増えます。というのも顧問契約なので、基本前の月のお客さんはそのまま続けてくれるからですね。

一方行政書士は、顧問契約ではなく単発契約なので、その月仕事を得たけど翌月お客さんが0などということがある、収益が最も安定しない士業なんですね。

だから常に仕事を求めて狩りを続けることになり、異業種の縄張りにまで手を出して違法行為で捕まったりしてしまうわけです。

その一方、長く続けている行政書士は必ず何かしらの顧問契約か顧問契約に準ずる仕組みを持っています。

つまり、行政書士の仕組みを単純に運用するだけではいつまでも狩りを続けることになり、精神的にも不安定になってしまうので、農耕も始めるために自分の事務所オリジナルの顧問契約を作り出す必要があるわけです。

これを克服できない人はやはり廃業することになります。

乗り越えポイント3、単価が安くなければならないと勘違いしている

そしてこれも問題点ですが、行政書士は全士業で最も安い単価で仕事をしないと仕事が来ないと思い込んでいる人が多いということです。

実際私も行政書士さんのコンサルをしていると、異様に料金を下げたがる人が多いです。

しかもたまにTwitterなどで、暇な他士業が、行政書士よりうちの事務所の方が報酬が低い。みたいな感じで、馬鹿にしてくるので、弁護士や司法書士より料金を下げなければならないような無力の圧がかかります。

でも、そういうのを気にする必要はありません。

自分がしっかりお客さんに喜んでもらえるサポートをして、そのサポートが手厚いのであればお客さんは高い料金でも、弁護士や司法書士より高くても、満足してくれます。

ただ、どうしても行政書士業務だと料金を上げると怖いという方は、自分オリジナルの行政書士の知識を生かした商品を作ってしまい、行政書士としてではなく新しい事業として運営してしまうという手もあります。

私も、行政書士をやりながら玄徳庵の前身のコンサル事業を運営してました。そちらの方が継続性のある商品を用意し、行政書士業務は高額商品か、コンサルにつながりそうな仕事をやる形にして補ったりという工夫をしていました。

よく言われる起業するときのうまくいく仕事の選び方は、

1、在庫を抱えない商売にすること

2、資本金が少なくて済むこと

3、継続業務が作り出せること

4、高額商品があること

この4条件をクリアできればいいといわれています。

行政書士は、在庫を抱えず資本金が少なくていいという2条件を満たしています。その一方、先ほど話した継続業務と高額商品に多少難があります。

この2点が実は他士業より行政書士の立ち上げが難しいといわれるゆえんです。

逆に言えば、今日話した3つを乗り越えれば、廃業リスクはほぼないと思っていただいてもいいくらいです。

そう考えると、上の4条件すべてを満たせていない飲食店の経営などに比べて行政書士がいかに恵まれているかわかるかと思います。

食えなくなるのは制度上の問題ではなく、あなたの工夫が足りないからです。

ほんのちょっとの工夫で10年、20年後が見えてくる行政書士さんはたくさんいます。

あなたもしっかり、この3ポイントを克服して、行政書士として楽しく成長していってくださいね。

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