こんにちは。あなたやあなたのお店の成長を妨げる棘を抜くコンサル玄徳庵のこうめいです。
経営者になって優しさって何だろう?というように悩む機会ってしばしばあります。
こちらが好意でやったことを裏読みされて悪意にとられたり、善意でやったことに甘えてどんどんこちらから搾取しようとしたり。そんな人が山ほどいるので、へこんでしまう時期があるんですね。
そんな壁にぶつかった時に読んでほしい課題図書として私は、『GIVE&TAKE』という本を勧めていますが、もしまだ読んだことがない方は一度手に取ってみてください。
ということで、今日のお話は、善意でお客さんの願いを素直に聞き続けた行政書士が経験した恐怖体験についてです。
新人行政書士さん。玄徳庵のOBさんなんですが、開業してしばらくして地元の会社の社長さんから仕事をお願いされました。
その仕事が初仕事だったこともあり、はりきって取り組んだ行政書士さんでしたが、だんだん仕事に違和感を感じるようになり始めたそうです。
というのも、最初は凄く丁寧な口ぶりでいろいろと協力をしてくれたお客さんが、だんだん言葉がとげとげしくなり、無茶な要求をしてくるようになってきたように感じたんですね。
おかしいな……。そんな人じゃなかったのに???
自分の勘違いかなと思いながらも、とにかく任された仕事を必死にやり遂げようと行政書士さんは頑張って仕事に取り組んでいくことにしました。
お客さんに怒られたり嫌なことを言われないように、とにかく丁寧に丁寧に仕事をしたそうです。
そんなある時、そのお客さんに手続きのために必要なサインなどの協力をお願いしに行くと……突然、すごい剣幕で怒鳴られて、行政書士さんも目を白黒。
身の危険を感じるほどの勢いで怒鳴られ続け、これはまずいと、当時行政書士の現役でもあった私のところに緊急に電話をしてこられたんですね。
これ、実はお客さんが一方的に悪いわけでも行政書士さんが悪いわけでもないんです。
行政書士さんはとてもやさしい方で、しかも丁寧で思いやりのある方でした。今でもそれを好かれていろんな人からお仕事を紹介してもらえる中堅の行政書士さんです。
それは当時から変わらず、私もその人柄がきっとお客さんを救ってくれると思っていたんですね。
ところが、優しさというのは時に「弱さ」と勘違いされることがあります。
たとえば、わたしなんかは男性ですし身長177センチで体重が100キロ越えの巨漢です(笑)そして、どちらかというと人相は怖めの方で、真剣な顔をしていると子供が泣きだすレベルです(汗)
そんな私が優しさをもってお客さんに接するのであれば、お客さんは「この人怖そうだけどいい人だな」と思ってくれるので「弱い」とは思われません。
その一方で、女性行政書士さんや男性行政書士さんでも「弱そう」に見えてしまう人ってどうしてもいらっしゃいます。
そういう方が優しくしていると、お客さんからすると「おどおど仕事をしている」と勘違いされたり、「この人になら偉そうにしてもいいんじゃないか?」なんて勘違いをする人が出てくるんです。
優しければ喜ばれる……。というわけではないのが悲しい現実なんですね。
では、貫禄を出すために偉そうにした方がいいの?
というと、それは間違えです。偉そうは弱さを隠している姿なので、やっぱりこの人は弱いんだなとか、やっぱりこの人は不安なんだなというのがばれてしまうんですね。
だったら、どうにもできないじゃん!!!
いや、できるんです。それはね、偉そうな態度をするのではなく「毅然とした態度をとる」練習をすることなんですよ。
一緒くたにする人がいるんですが、偉そうと、毅然としているは全然意味が違います。
毅然としている人は人にやさしくもできますが、相手が傲慢にふるまってきたら、「それはおかしい!!」と胸を張って静止できます。
一方偉そうにしているだけの人は、弱さがばれて相手が傲慢にふるまってきても制止する手段を持ちません。
これが大きな違いですね。
そしてこれは、優しいだけの人も同じで、その優しさに甘えられたらはねのける力がないので、どんどん持っていかれてしまいます。
この行政書士さんもそういう状態の瀬戸際にいたんですね。
このケースは、両方に問題があって、それからお互いが目をそらした結果、不幸な現実に到達してしまった。というケースだと私は思います。
だから、わたしから「最初に交わした契約書の通り『信頼関係が崩壊した』ことを理由に仕事の中断を申し出て毅然と相手の要求をはねのけること」をしましょう。とアドバイスさせてもらいました。
その言葉を参考に勇気を振り絞った行政書士さんは、そのお客さんとしっかり話をつけ、その後からは「毅然とお客さんと向き合う力」を手に入れることができました。
優しさは美徳ですが、毅然とした態度をとって跳ねのける勇気がない人は、本当の優しさをお客さんに提供することはできずに、ただただ利用される人間になってしまいます。
そうならないように、玄徳庵では今、生徒さんたちにお客さんとの接し方のルールを自分で決めてもらっています。
「ここのラインを超えたらどんなに高いお金がもらえるとしても、そのお客さんとのお付き合いをやめる」とうのを明確に決めておく。
そうすることで、あいまいな関係を失くし緊張感をもってお互いが仕事をすることができるようになるはずです。
せっかくのあなたの善意を悲しい思い出にしないために、毅然とした態度をとれる強さを兼ね備えた行政書士になってくださいね。
こういうトラブル事例から玄徳庵では「トラブル防止のための対策」のアドバイスもしています。法律を使わなくてもちょっとした工夫とあなたの成長で多くのトラブルは防げます。
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