こんにちは。玄徳庵の阿部です。
さて、コロナでなかなか思うように動けずに寂しい思いをしている新人行政書士さんも多いと思いますが、そんな行政書士さんたちに私が行政書士として8年の実務経験でしてきた体験をもとに、気が付いた話をつらつら綴っていこうと思います。
行政書士の職域は、広すぎてわかりにくい。そんな感覚を持つ方も多いかと思います。
たとえば業務の一部は、税理士さんや弁護士さん、社労士さんや司法書士さんとかぶることもありますし、一つの業務をやっていても、あれ?ここまではできるけど、ここからは司法書士さんなんだね。なんていうものもいっぱいあります。
そういう経験をすると、私もそうでしたが、行政書士という資格は不完全だとか、稼げないなんて言うことを言い始める人がいるんですが、はっきり言って、そういう人は工夫が足りてないだけです。
というのも、私も現場に出て感じたんですが、行政書士が他士業の業務に一部またがって知識が必要な理由というのがあるからこそ、私は今の制度になっているんじゃないのかなと思っていました。
その業務を政治的な戦いや、誹謗中傷で行政書士ができるようにしろ!!!なんて目的ではありません。行政書士はその資格の性格上、実はものすごく重要なポジションを担っていることに気が付けるかどうか?それが、行政書士として他士業にも愛されるかどうかの分かれ目になってくるんですね。

ということで、行政書士について語り始めちゃいますか。

私も行政書士を引退して3年目になるので、もう語ってもいいでしょう。私の感じたことを、私の体験も踏まえて書いていきますよ。

今回は職域という、一番炎上しそうな分野に踏み込むんですね。

本来この話題が、炎上すること自体が経営者としての自覚不足なんだけどね。ただ、それぞれの資格の役割と、行政書士の役割を見ていくと、必然的に行政書士が何でちょっとややこしい立ち位置にいるのか?見えてくるよ。

どういうことですか?

行政書士というのは、『許認可』のお仕事をするのが最もメインのお仕事なんだ。まずはそこを抑えておいてね。

役所などで書類を出してOKをもらうお仕事ですね。

ところが、そのお仕事の一部に、『条件付きの他士業の業務の一部』がかぶっているんだ。

社労士さんの仕事である『就業規則』の一部ができたり、海事代理士さんの仕事の一部が『小さな船』に関することができたりですね。

弁護士さんの中の『紛争のない市民法務』や税理士さんの『記帳代行』なんかも、重なる部分だよね。

そうやって考えると、いろんな資格の一部が重複していることになりますね。

この事実をどうとらえるかによって、実は行政書士として他士業に愛される行政書士になるか?それとも、業域違反なんかで逮捕されるかの未来が変わってくると思うんだ。

結構、真反対な未来ですね。

まずね。これよくないんだけど、行政書士の世界で発言力を持ちたい人は、本来行政書士じゃない業務を行政書士の業務だと主張して戦っている姿を見せて、自分の権威を上げようとする人もいるんだ。

こういう人に踊らされると、その人が言っている違法行為をどや顔でやってしまい、その士業から怒られ、下手すると非弁行為などで逮捕されることになるよ。

なんでそんなことする人が出てくるんでしょう?

他の人と違うことをやっていると、『あの人すごーい』と言われるようになるから、そんなつもりじゃなかったのに高く昇らされてしまって、降りられなくなったりとか、色々あるんだと思うよ。

そういうのが、空しく感じて、私は出家したんだけど…

こうめいさんのような特殊な人はあんまりいませんからね。

だから、まずは、先輩の言うことを信じすぎないというのはすごく行政書士に大事な心構えになるよ。案外、実務講座とかでも間違ってること教えてるときもあるみたいだしね。

誰でも、悪意なくまちがっていることってありますからね。

前置きはその辺にして、だから、行政書士の業域拡大だ!!!!
という風な先輩たちには正直ついていかない方がいい。あなたが実力がついて、法論理も完璧だというならいいんだけど、大半の人はよくわからずに信じ込んで痛い目にあったりしてしまうからね。

職域の争いをする時は、命がけになるんですね。

そう思った方がいいね。
だからそんな戦いができるのはベテランの優秀な人だけで、新人さんにはハードルが高すぎるから、加わっちゃだめなんだ。

では、何でこんなややこしい仕組みになっているんでしょうね?

うん。私が行政書士をやっていた感じたのは、行政書士は『許認可』のプロだから、他の士業の仕事を知らないとだめだからなんじゃないかなと思っているんだ。

許認可とどう関係あるんですか?

許認可業務っていうのは、すべてのスタートの部分をつかさどる仕事なんだよね。たとえば古本屋を始めるぞ!!となったら、行政書士が古物商のアドバイスをする必要が出てくる。

なるほど、一番最初のコンタクトを行政書士が担当することが多いんですね。

商売に関していうと、最初のコンタクトは、行政書士か税理士がやっぱり多いんだ。そうなると、行政書士と税理士に求められるのは、『このお客さんをどのプロに連れていけば幸せになれるのか?』という道しるべを作ることなんだよね。

確かに、会社設立とかやっても、会社作って終わりじゃないですもんね。

会社設立だけなら司法書士さん一人でできるんだけど、会社を作るときに必要な別の許認可は行政書士がやらないと出し、会社ができたら、社労士さんや税理士さんのバックアップは絶対必要。

つまり、単純に書類を作るだけ時じゃなくその人のゴールまで描いて必要な専門家を全部集めてあげるのも行政書士の役割なんですね。

そうなんだ。当然、他士業の仕事はプロであるその士業の方に任せることが大事。そのうえで、私たちはお客さんの望む未来を作るためにどのようなプランで動くのかという戦略を練る必要があるよ

その時に、どの仕事をどの業種の人がやっているかとか、広い知識がないと間違った戦略を立ててしまうんだよね。

たとえば?

恥ずかしいけど、開業当初は、税理士さんに教えてもらうまで、会社の設立日を「〇〇にしちゃいけない」とか、「資本金を〇〇」しちゃいけないとか知らなかったことがあってね。

組んでいた司法書士さんもそんなの知らない状況で、お互いとりあえず希望通りに会社設立できればいいんでしょ?みたいな感覚でやってしまいかけたことがあって、反省したことがあるよ。

行政書士や司法書士は会社つくるのはいいけど、その後のケアする税理士や社労士のことを考えてないこと多いから、運用が始まると大変なことになるって、気が付かせてもらったんだ。

そうやって考えると税金のことはできないとしても、ある程度税金の仕組みは知っておく必要はありますね。

記帳代行とかやっている行政書士に話を聞くと、そういう行政書士の世界だけを知っているのでは絶対ダメなんだって、思い知らされるってみんな言うよね。

そうか。最初に立つ人って、その後にサポートに入る人の知識もある程度身につけていないと正しいゴールに導けないんですね。

そうなると、いろんな士業の知識も勉強しないといけない。でも、勉強すればするほど、やっぱり専門職にはかなわないって気が付かされるから、職域を犯そうなんて考えがそもそもなくなるはずなんだよね。

餅は餅屋ですもんね。

そうなんですよ。
やはりプロ同士連携して、協力してもらった方がいいんです。というか、それ以外選択肢はないと思います。

正直、行政書士同士でも、得意分野ちがうから協力してもらわないとだめだからね。

長くなりましたが、つまりこうめいさんの考え方をまとめると…
1、行政書士は許認可のプロなので、その後の依頼者の未来を描くためにどうしてもいろんな士業の知識が必要となる。
2、だからと言って、その仕事を横取りしようなんてするのではなく、その分野のプロに助けを乞いながら一緒にお客さんを救ってくのが役割になる
3、行政書士は、各分野のプロの力を借り、それをまとめ上げお客さんの目的達成の作戦を練る士業同士の潤滑油でなければならない

こうやって考えると、行政書士は最も、いろんな士業に気を遣う士業になるのは仕方ないところでもあるんだけど、逆に癖の強い士業をまとめることができる立ち位置にいるのも行政書士なんだよね。

行政書士は潤滑油。これはこうめいさん昔からよく言ってますもんね。

士業同士の潤滑油であり、お客さんと役所の潤滑油であり、つまり行政書士の仕事は油だね

ザ!中間管理職の能力が求められるわけですね。

そこに気が付くと、いろんな士業とも仲良くできるし、その士業からも仕事が回ってきたリも結構するんだよね。

稼いでる士業は、みんな腰が低くて、とっても人あたりがいい人が多いのも、こういうことに気が付いているからだと思うよ。

潤滑油というのを嫌がって、誰かの上に立とうとすると、おかしなことになるんですね。

偉くなりたい!!!という気持ちがある人はうまくいかないんだ。
そこに気が付いて、受け入れられると、未来は明るいって気が付けるよ
ということで、私なりの行政書士の役割と職域の考え方についての話をしました。
士業は仲間なんだ。という感覚を持てるまでは、お仕事というのは増えません。特にTwitterなどで、他士業の攻撃をしている人を見ると、『ああ、この人残念な人だな』という風に見られてしまいます。
士業の役割、その中でも特に行政書士は潤滑油の役割を求められます。
自分が先生だ!!!というプライドを捨てて、お客さんのために頭を下げたり、道化になったりできるのが本当に尊敬されるプロです。
そのあたりの意識を変えて、お客さんに喜んでもらえるプロとして、同業者にも、他士業にも、お客さんにも愛される行政書士を目指してくださいね。
ということで今日はここまで。
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