補助金・助成金は『人の命に係わる』業務だということをもう一度肝に銘じてほしい

あくまでも、OBの戯言ですが、もしこの戯言が、ちょっとでも経営者を救うことになるのであれば、ありがたいなと思って話していきます。

経営者は、資金繰りがうまくいかなくなると、自分の未来に絶望して自殺してしまう人が残念ながらいるのが現実です。

本当は失敗なんて何度してもいいし、いくらでも取り戻せるんですが、まじめすぎる人は『失敗＝生きている価値がない』と考えてしまう人がいるんです。

わたしは、それをとても心配しています。

そうです。そういう不幸の確立をちょっとでも減らすために今、国がそういう仕組みを作ろうと動いています。

ただ、最終的に「こころ」が折れてしまったら、経営は続けられなくなるので、経営者のお金だけでなく、心の面も見ていかないと本当はダメなんです。

だから、ここで法律業の出番なんです。社労士さんはじめ、行政書士、税理士、弁護士など、いろんな士業が何とかケアできないかと知恵を絞っています。

うちの生徒さんたちも、一生懸命電話で声かけたり経営者さんを支えようとされていますね。

うん。だから、私は、そういう法律業の心のケアを重視して、今動いてるよ。士業が倒れたら経営者も倒れちゃうからね。

そうだね。現役時代もそうだったけど、今もそう考えているよ。というのも、最初に言ったように、お金に不安はかなり心のパワーをそぐんだ。だから、情報提供している人間より、うけての側の方がかなり敏感に情報を受け止めてる。

そんな時に、法律の専門家である士業が、『100万円もらえる助成金がありますよ～』といった感じで自分のお店の門をたたいたとしましょう。

ですが、今回のコロナにまつわる助成金等は、まだ不確定要素が多すぎて、本当に支給されるのか？わからない状況のものも多いです。

たとえば、先日世帯に30万円給付という情報が飛び交いましたね。

あれなんかも、30万円もらえるように、給料を操作しろとテレビで話していたファイナンシャルプランナーがいましたが、もしあれを信じて、やっている人がいたら、損害が出ている可能性もありますよね？

プロが不確定要素を口にすることで、それを信じ動いてしまう人が現実にたくさんいるんだと、まず知っておく必要があります。

だから、法律業は、不確定要素は絶対に口に出しちゃいけないんですね。100万円もらえると信じていた人が、もらえなかったら、絶望にあなたが叩き込む可能性があるんです。

善意だろうが、何だろうが、それで、命に係わる事件が起こる可能性があるという自覚をもって動いていないのであれば、それは非常に心がけが甘いと思います。

そして、この時期に、そういうことを教えずに、助成金イケイケ！！！補助金イケイケ！！！というような情報を出している士業の開業講座などがあるのであれば、それは、罪が重いなと私は思っているんです。

これは、覚悟してでも伝えるべきかなと私は今回思ってます。

不確定要素は、流言飛語になるので、伝え方を間違えると、それに惑わされた人は、命に係わる事件が生じる可能性がある。これは、絶対こころしておくべきことです。

まぁ、ベテラン層は、当然こんなこと私から言われなくてもわかっているので、何を当たり前のことを偉そうに。と、怒られちゃいそうですが（笑）

いや、動くべきです。『助成金や補助金』も出るかもしれないのですから、経営者を励ましに動かないとだめです。

ただ、大事なのは、過度に期待を持たせないところです。

私だったら、『会社大変だと思いますが、補助金や助成金なんかで国や自治体も頑張っているので、しっかり決まったら、すぐに使えるのがないか飛んでくるので、お互い頑張りましょうね』という一人ぼっちではないよ。気にかけているよ。きちんと守るよ。のメッセージを出しますかね。

今回は補助金とってきたから何とかなるといった甘い状況ではなく、事業全体を見直すなどいろんな方向で恐らく考えないとどのお店も根本的な悩みは解決できないくらいの騒動です。

正直、廃業なども視野に冷静にアドバイスしないと、ただ補助金助成金をとってきても、傷口を広げるだけの可能性もあります。

だからこそ、今回は一軒一軒をいつも以上に真剣に考えて動かないと、私は命に係わる案件になると思っています。

まさに人間力です。

難しいとは思いますが、これを頭の片隅において、動いてくれる人が、一人でも増えてほしいなと、切に思います。

本当にね……。

でも、私たちが、頑張らないと、どんどん沈んでいっちゃうから、お互い頑張っていきましょうね＾＾