行政書士が初めての顧問先のお仕事で他士業の先生に手伝いを頼んだらそのまま取られちゃった話【開業体験談9】

こんにちは。あなたやあなたの会社の成長を妨げる棘を抜くコンサルタント玄徳庵のこうめいです。

どんなに素晴らしい資格を持っていても、残念ながら人間性がしっかりしているとは限りません。これは、新人行政書士さんには悲しい事実ですが目をそらさないでほしい部分です。

ということで、今日は警戒心なしに資格で人を判断して信じてしまったがゆえに悲しい経験をした、私の友人行政書士のエピソードです。

ある新人行政書士さんが一生懸命営業をして、ついに初めての顧問先を獲得することができました。

このお客さんは、手広く仕事をやっているお客さんで、今回契約したお仕事以外にもたくさんの仕事を頼んでもらえそう。しかも、交友関係も広いので、ここからいい流れが来るぞ!!と、本当にうれしかったそうです。

そんなお客さんの仕事をしている途中で、お客さんから、「○○についても相談したいんだけど」という新しい相談が舞い込んできたんですね。

その仕事は、残念ながら行政書士にはできない他士業の先生のお仕事でした。

そこで、その行政書士はお客さんのためにその仕事を得意としている専門家の先生を探したんです。

当時はまだ士業に人脈もなく、HPなどから探し歩きやっと見つけたある士業の先生にそのお客さんと一緒に伺ったそうです。

そうしたら、すごい満面の笑みで「お客さんにも行政書士さんにもメリットがあるように工夫してこれからもお付き合いしていきましょう」というようなことを言ってくれたので、ああ、この先生に頼んでよかった。そう思ってお客さんを託すことにしました。

ところが、事件は起こります。

この日から3カ月ほどして、それまで密に連絡を取り合っていお客さんから連択が来なくなり、顧問料も払われなくなって、おかしいな??という状態になったんです。

なにかまずいことをしたんじゃないだろうか?

そんな不安に気持ちで、そのお客さんに連絡したところ……。

「ああ、申し訳ないんだけどこの前紹介してくれた○○さん(他士業の先生)が、行政書士なんかにお金払わなくっても、うちの顧問になってくれれば、もっと安い料金で行政書士さんよりいいサービスするよ。って、誘われちゃって。悪いんだけど、顧問契約解除してくれる?」

という驚きのメッセージが!!!

実はこういう引き抜きを平然とする品のない士業はやっぱりいるんです。なまじ、士業は頭がいい分やり方が汚いところがあって「道義的に悪いことをやっても法律違反じゃなければいい」という価値観の人もいます。

そういう人と関わってしまうと、あなたはみぐるみ全部はがされてしまう可能性もあります。

今回のお客さんは見込みで言うと100万円近くの仕事をもらえる約束になっていたので、新人行政書士にとってその100万円が手に入らなくなるのは、大大大問題です。

でも、こうなった以上どうにもできないんですね。

ちなみにこういうことが起こらないようにするための対策はいくつかあって、

  1. まずは紹介する相手を信頼できる人間かしっかり確かめてから仕事を任すこと
  2. 完全な丸投げの仕事の頼み方はせずに進行状況の確認などあなたも極力その任せた仕事やお客さんと紹介した士業のやり取りの内容把握に努めること
  3. 自分のところが安いですよ!といわれたくらいで離れていくような信頼関係の浅いをお客さんを減らす工夫をすること

これだけでも、大分変ってくるんじゃないかなと思います。

間違ってもやっちゃダメなのは、紹介して仕事取られたくないから行政書士ができない違法行為をやってしまおうなんて考えること。

士業はお互い協力が絶対必要なんで、信頼して手を組める関係を作っていく努力は必要不可欠です。

その努力が足りなかった。というのが今回の騒動の一番の原因でもあるんですね。

もちろんこう言う紹介されたお客さんを奪っていくような「倫理観のない士業」になってはダメですが、そんな倫理観のない士業ごときに負けてしまう行政書士もダメです。

士業はお互いに対等。

これは、常に心に強く持っておく必要があります。

あなたが新人行政書士で、相手がどんなにベテランの行政書士の先輩でも、相手が弁護士であっても、人として対等であり、同じプロ同士対等にやり合うだけの勇気と覚悟が必要です。

そういうのが少ない人は、どうしても「カモ」にされてしまいます。

たとえ相手が総理大臣だったとしても、プロとしてひいてはいけないときはひいてはいけないわけです。それがプロであるということですから。

もちろん、自分が偉そうにふるまえとか言うことではなく、相手に敬意をしっかり持ちながらも自分自身にしっかりと誇りをもって対等に向き合っていく。そういうのはすごく大事です。

最初はどうしてもお客さんにも、仕事仲間の士業にも弱腰になりがちですが、そういう状態だと特にこういうトラブルに巻き込まれやすいのでしっかりと覚悟をもって、前に進んでくださいね

でも、どうやったらお客さんに堂々と接することができる?他士業の人や先輩士業に誇りをもって接することができる?というのに悩んだら玄徳庵に来てみてください。

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経営者さんの成長を妨げる棘を抜く『刺抜きコンサル』を自称する教育者(コンサルタント)。20代の時に行政書士事務所所長・学習塾講師を経験し、本当に悩んでいる人の悩みを解決したいと曹洞宗のお坊さんになった変わり者。見た目が厳ついけど「カプセルトイ」などかわいいものが好き

 

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